こんにちは、ビタミンです。
次期総理大臣の指名選挙を巡り、政界は大盛り上がりを見せていますが、その中で、ひときわその動向に注目を浴びているのが、国民民主党の代表玉木雄一郎さんですね。
自らも、総理になる覚悟はある…と語る玉木雄一郎さんの、総理としての資質について気になって調べてみました。
それでは、早速見ていきましょう。
玉木雄一郎の略歴
少年期
玉木さんは、1969年5月1日に、うどん県こと香川県で3人兄弟の長男として誕生されました。
実家は農業を営んでいましたが、祖父は、農協の組合長、父は獣医で地元の獣医師会の副会長や農協の畜産部長を務める家庭環境で育っています。
地元の名士の家庭に育ったという誇りと、自らも農作業に携わってきたという地に足がついて来た生活スタイルが、庶民性を感じるエリートとしての彼の背景(バックボーン)にあるようですね。
学歴は、地元小学校、中学校を経て、香川県内で最も優秀な学生が集まる県内トップにいちづけられる香川県立高松高等学校へ進学し、東京大学法学部へと、地元のトップエリートの進むコースに進んでいます。
青年期
東大に入学すると、陸上部に入り、短距離から十種競技に転向しています。
十種競技といえは、タレントの武井壮さんが元日本チャンピョンだった競技です。
1日目に100m走、走幅跳、砲丸投、走高跳、400mを行い、2日目に110mハードル、円盤投、棒高跳、やり投、1500m走をこなす2日間に亘って行う過酷な競技です。
一般的に、十種競技に取り組む選手には、高い総合力や、継続的な努力、多様な種目をこなす能力、そして精神的な強さが求められます。
なので、この競技は、キングオブスポーツとして、特に尊敬される競技となっています。
そんな凄い競技に、玉木さんは青春時代のエネルギーをぶつけていたのですね。
官僚時代
1993年に東大を卒業後は、当時の大蔵省でエリートが集まる主計局総務課に配属され、アメリカハーバード大学へ留学しました。
ところが、1998年にノーパン喫茶等で話題となった大蔵省接待汚職事件が発覚し、若き玉木さんは、この事件を契機に、政治家を志すことになったそうです。
この頃の玉木さんは、まだまだ正義感にあふれていたようですね。
その後、大蔵省から外務省への出向、国税局への出向、2002年からは内閣府への出向を経験し、第一次小泉内閣で、行革担当大臣石原伸晃の秘書専門官に就任し、その後3代の大臣に仕えました。
この間、当時自民党幹事長だった安倍晋三氏と面談し、政治家になる誘いを受けましたが、当時、地元の香川2区には、別の自民党国会議員が在籍していたために、地元からの立候補が出来ないため、立候補を断念しています。
この時、玉木さんは、「国政に挑戦するなら、先祖の墓のある場所でやりたい」と語り、政治家としての信念と男気を示しました。
脱サラし政治活動へ
2005年に玉木さんは、公務員を辞め、脱サラして政治家の道を志しました。
出身地の香川二区には、自民党の現職がいたため、その年の9月に行われた第44回衆議院議員総選挙には、民主党公認候補として立候補し、現職の議員に敗れて落選しました。
条件が整えば、本来自民党からの立候補もあった玉木さん、政治家になるためには、特に民主党であろうが、自民党であろうが、それ程主義・主張にこだわりがある性格ではないことが分かりました。
その後、香川県出身の元総理大臣大平正芳さんと遠い親戚関係にあることを利用して、自民党員である大平家の支援をうけて、「大平総理の精神を受け継ぐもの」とのキャッチコピーで、自民党支持者への浸透を図る作戦を取りました。
結果、2009年8月の第45回衆議院議員総選挙では、なんと民主党公認で立候補して、現職の自民党議員を破り初当選を果たしました。
自民党の総理大臣の精神を受け継ぐ民主党の議員が、自民党の現職を打ち負かす…、という妙な展開を支えたポイントは、玉木家と大平家の遠い親族関係だったのかもしれませんね。
民主党から民進党・希望の党の代表へ躍進
衆議院議員になるためには、特に党派性を期しない性格は、その後の政治活動にも顕著に表れていました。
2009年から民主党で初当選した後、2012年、2014年と再選を果たし、2016年9月には、民進党代表戦に出馬し蓮舫女史に敗れたものの、幹事長代理に就任するまでに出世しました。
翌年には、民進党が希望の党へ合流したため、2017年の大48回衆議院議員総選挙では希望の党の公認を得て出馬して4選を果たし、その後希望の党の共同代表選挙に出馬して見事、共同代表のポストをゲットし、その4日後には党の代表を辞任した小池百合子女史の後継者として、希望の党の代表に就任する運の強さも発揮しました。
国民民主党へ
2018年5月には、民進党と希望の党の一部が合流して結成した国民民主党で、共同代表に就任し、9月の代表選挙に立候補して代表に就任しました。
2019年4月には、自由党と合併し引き続き党代表を務めました。
その後、党内が立憲民主党への合流議員と、残留議員で党が分割され、2020年9月に残留議員の協議で玉木さんが引き続き等の代表に就任しました。
残留組で結成された国民民主党は、2020年12月に新・国民民主党として引き続き代表選で玉木さんが代表に再選され、党役職停止3か月の処分期間を除いて、現在まで党代表を続けています。
グラドル問題と党内処分
2024年10月の第50回衆議院議員総選挙で6選を果たした玉木さんですが、その直後に、グラドルとの醜聞が発覚して、党の倫理委員会により調査が行われた結果「代表の行為であり個人の問題でなく党の名誉・信頼を傷つけた」ことを理由として、同年12月4日の党両院議員総会で「党役職停止3か月」の処分が下されました。
その間は、代表代行が代表職を代行したあと、2025年3月4日、役職停止期間を終えて、代表職に復帰して形式上、グラドル問題のみそぎを果たしたこととなりました。
一連の記者会見の中で、玉木さんは、国民民主党が直近の衆院選で公示前議席を4倍に増やす躍進の中、「浮かれていた部分があった。冷静さを失った行動だった」と釈明しました。
しかし、玉木さんの奥さんからは、「一番近い人守れぬ人に国守れない」と痛烈な一言を浴びせられたようです。
また記者からの、政治家には法律を守るよりも高い倫理観が求められ、倫理観の低い人が国を引っ張っていけるのかとの質問に対し、反省し、少しでも国益にかなう仕事ができるように、全力で取り組みたいと回答しています。
総理としての資質
特別名門の出身ではないですが、地元の名士の家庭で育ち、自らも農作業を行い、成績優秀で、東大、大蔵省へと進んだキャリアは、総理としての資質に問題はないようですね。
詳しくは分かりませんが、大学時代にキングオブスポーツと呼ばれる十種競技に取り組んだ性格も、総理としての資質にプラスの要素ですね。
こうした中、唯一、玉木さんの経歴の中で、総理としての資質に疑問を感じる出来事が、グラドル問題でしょう。
これまでも、不倫問題を起こして、議員辞職した方、引続き現職にとどまり議員活動を続けられている方等、不倫問題の有無で、国会議員の職を辞すかどうかはケースバイケースのようです。
ただし、公党の代表ともなると、党のイメージもあり、代表の個人的行為であるとはいえ、個人の問題でなく党の名誉・信頼を傷つけることから、厳しい処分が行われるはずで、その結果、当時の国民民主党では、党役職停止3か月の処分を行っています。
そんな中、状況により内閣総理大臣の可能性もなくはない状況の中、公党の代表として内閣総理大臣になる意欲があることを宣言する玉木さんに、総理としての資質はあるのでしょうか?
女性問題で総理の座を追われたのは、「月30万円でどうだ」と愛人スキャンダルが発覚し、たった69日で総理を辞めた宇野宗佑氏が有名です。
地元の有名高校から東大、大蔵省へ。
そして、政治家を志し、地元選挙区に自民党の枠がないことから、野党のみ民主党の公認を受けつつ、自民党の元総理大平正芳氏の自民党の支持層の力を借りて、初当選。
当選後は、民主党、民進党、希望の党、国民民主党と渡り歩いて当選を重ね、今回、遂に総理大臣のオファーを受けるかもしれないところまでたどり着いた玉木氏。
なかなかのやり手のようですね。素晴らしいキャリアです。
一方で、党の躍進とともに、人間らしさも露呈して、倫理観の低い男性としての一面を露呈して、最愛の妻からも、「一番近くにいる人を守れない人は国を守れない」と突っ込まれるお茶目さ。
果たして、その人間らしいお茶目さを、日本国の代表である内閣総理大臣に求めらええる資質の一つに加えてもよいのか、それとも問題とすべきなのでしょうか?
まとめ
日本国民の代表であり、象徴となるかたは、もちろん天皇陛下です。
かといって、内閣総理大臣も、国際的には、日本を代表する人物として認知されていて、グラドル問題で、党役員資格停止3か月の処分を受けた経歴を持つ玉木さんに、日本を代表する内閣総理大臣としての資質有り!と断言するのには、少し抵抗を感じてしまいますね。
人間、過ちを犯すもの。反省し、改心すればその行為を許すことは大切なのですが、そのような経歴を持つ人物を内閣総理大臣の資質有りと認めることはいかがな事なのでしょうか?
高い倫理観を持つことは、内閣総理大臣に選出されるための資質として必要なのか、不要なのか、とても難しい問題だと分かりました。
でも、香川県の方は、故大平正芳総理に続く、地元出身の総理大臣の誕生を期待されているのでしょうね。
フランス語の、「ノブレス・オブリージュ」の言葉は有名ですね。
日本語では、高貴なる者の義務と訳されています。
社会的、財産的、権力的に恵まれた地位にある者は、それに見合った社会的な責任を負うという道徳観を、政治家、そして内閣総理大臣に求めるのか、求めないのか?
秋の夜長、皆さんも、ご家族や友人、知人とこの問題について考えてみてはいかがでしょうか?
一番近い人を守れない玉木雄一郎に総理の資質はあるのでしょうか?
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