こんにちは、ビタミンです。
リオのカーニバルは、ブラジルで開催される歴史ある世界最大規模のお祭りで、毎年2月から3月頃に約1週間開催されます。
この歴史あるカーニバルに28回連続で出場する日本人男性サンバダンサー中島洋二さんに、今回情熱大陸はスポットをあてています。
今回この記事で分かることは、
- リオのカーニバルの歴史
- リオのカーニバルの行き方
- サンバダンサー中島洋二プロフィール
です。
それでは早速見ていきましょう。
リオのカーニバルの歴史
リオのカーニバル基本情報
正式名称 | Carnaval do Rio de Janeiro(ポルトガル語) |
祭りの趣旨 | カーニバル(謝肉祭) |
開催時期 | 四旬節前の祝祭 |
開催場所 | ブラジル リオデジャネイロ |
起源 | 1723年 |

四旬節とは、復活祭(日曜日)の46日前の水曜日(灰の水曜日)から復活祭の前日(聖土曜日)までの期間を指すします。要するに、復活祭の前の時期ですね。
カーニバルの歴史
本来のカーニバルの趣旨は…
カーニバルとは、日本語で謝肉祭。とまでは知っていますが、謝肉祭の中身までは知りませんでした。
カーニバル(謝肉祭)の趣旨はというと、
- カーニバル(謝肉祭)は、カトリックの国で、四旬節の直前の期間に行われる祭
- 昔のカトリック教徒には、「四旬節の期間中は、肉食を控えて、良くない振る舞いも控える」習慣があった
- 四旬節の直前に、「それなら今のうちに、肉食を思い切り楽しみ羽目を外して楽しんでおこう!」と思った人たちの乱痴気騒ぎが、カーニバルの直接の起源
とされています。

なんと、カーニバル(謝肉祭)とは、もともと、四旬節でお利口に過ごす前の乱痴気騒ぎの事だったのですね。
そして、いまは、お利口に過ごす期間はやめて、乱痴気騒ぎだけが残っているんですね。(笑)
歴史は古く、1723年…
ブラジルがポルトガルの植民地だった時に、このカーニバルを行う文化が伝わりました。
ブラジルの最初のカーニバルは、1641年にリオの総督が騎馬隊を引き連れて行進したとの説もありますが、この時は、乱痴気騒ぎではなったようですね。
その他には、リオのカーニバルの歴史は1723年まで遡るという説もあり、この説が有力のようです。

ただし、その説の根拠は分かりませんでしたが、この頃のリオは、経済的にずいぶん発展していた都市だったので、京都に祇園祭があるように、経済的に豊かだったリオに、大きなお祭りがあっても不思議ではありませんね。
1933年から、コンテスト形式のお祭りに変身!
17世紀頃のブラジルには、労働力として多くの黒人の方が奴隷として連れてこられていました。
そして、19世紀に入ると黒人の人々もカーニバルに参加できるようになり、それとともに様々な打楽器が追加されて、リオのカーニバルは賑やかなお祭りに形をかえていきました。
さらに1933年には、リオのカーニバルは、単なる乱痴気騒ぎから、コンテスト形式のお祭り「サンバカーニバル」へと更に形を変えて、賞金3億円を賭けた競い合いで発展していき、現在のリオのカーニバルのスタイルが確立されました。

お祭りのコンテストといえば、徳島の阿波踊りが有名ですね。阿波踊りでは、「連(れん)」と呼ばれる踊りのチームが、毎年コンテストに出場して優勝を競い合いますが、リオのカーニバルも、これと似たスタイルですね。
「リオのカーニバル」=「徳島の阿波踊り」というイメージで大丈夫でしょうか?(笑)
現在のカーニバルは、単なるサンバのパレード
現在では、カーニバル(謝肉祭)の本来の意味は忘れ去られたようです。
しかし、四旬節のこの時期に仮面をつけて仮装行列を行ったり菓子や花を投げるなどして羽目を外し大騒ぎを楽しむことだけは習慣として根付いています。
ということで、現在では「カーニバル」とは、単に「サンバのパレードをするお祭り騒ぎ」をカーニバルと呼ぶようになりました。
リオのカーニバルはシビアな競技会
現在のリオのカーニバルはシビアなサンバの競技会です。
踊りの順位は、サンバの踊りはもちろん、衣装や山車のテーマ・パフォーマンスなどを考慮して
審査員が採点し、各項目のポイントにより決められます。
カーニバルの出場者は、1年かけて派手な衣装や山車の制作を行い、そのために巨額の費用と膨大な時間をかけ、カーニバルの4日間に、それまでの1年間の集大成を爆発させるのです。
そして、勝ち取った賞金も、全て次の年のカーニバルの準備費用に回すといわれるほど、リオのカーニバルへの情熱はすさまじいものが感じられます。
晴れの舞台に立つ栄光は、24チームのみ
収容人数の約9万人の観客の前で、晴れてサンバの踊りを披露できるのは、予選で勝ち抜いた24チームの特権です。
1チームのメンバー数も半端でなくて、なんと最大8000人のメンバーで構成されるチームもあります。
平均数千人規模のチームの中から抜擢されたトップダンサーのダンスに加えて、パレードを彩る大小合わせて10台程の山車も会場を盛り上げます。
ということで、1チーム数千名で構成されたサンバチームが、全長650mの会場の通路を約1時間ほどかけて踊り歩く姿は、想像しきれないスケールですね。

阿波おどりの「連(れん)」の規模は、平均数十人で、中には100~200人規模の連もあるそうですが、さすが世界一の規模を誇るリオのカーニバル、普通のチームで数千人、最大規模で8000人とは驚きの規模です。
今後は、リオのカーニバルと、阿波踊りを比べるのは控えたいと思います。(笑)
ちなみに、カーニバル期間中にブラジルを訪れる観光客は150万人超で、その経済効果はなんと35億レアル!(約1200億円)と、こちらに関してもスケールが大きいですよね。
街中にはローカルなカーニバルもあります
カーニバル期間中は、リオ市内の所々で「ブロッコ」と呼ばれるカーニバルパレードが出現し、観光客の私たちでも地元住民たちと一緒にサンバを楽しめます。
このブロッコは、陽気なブラジル人と触れ合えるという点は最高なのですが、大勢の人が集まると、軽犯罪が当たり前のように多発するお国柄なので、貴重品はもっていかずに、手ぶらで参加することが、ブロッコを楽しむコツだそうです。
2025年リオのカーニバル開催日
残念ながら、2025年のリオのカーニバルの開催日は、
- 2月28日(金)&3月1日(土) 2部リーグ
- 3月2日(日)& 3月3日(月)& 3月4日(火) 1部リーグ
- 3月8日(土) チャンピオンカーニバル
となっており、既にカーニバルは終了しています。
リオのカーニバルの行き方
リオのカーニバル開催日
はい、とうことで、リオでカーニバルを見るには、来年以降の日程が必要になります。
向こう5年間の開催日程は以下の通りです。スケジュール確保と、旅費の準備を願います。
- 2026年 2月13日 〜 2月18日
- 2027年 2月 5日 〜 2月10日
- 2028年 2月25日 〜 3月 1日
- 2029年 2月 9日 〜 2月14日
- 2030年 3月 1日 〜 3月 6日
コンテストは全4日間行われ、前半2日間は2部リーグ、後半2日間は1部リーグのパレードになり、各日6チームずつ計24のサンバチームが出場します。
4日間のコンテストを終えたら、数日後に採点結果が発表され、上位に入賞したチームだけが翌週末のチャンピオンズパレードに出場することができます。
4日間の本気のパレードを見るか、選りすぐりの上位入賞チームのパレードを見るか…、どうせブラジルまで行くならば、その全部を見たいところですね。
カーニバルの開催場所
リオのカーニバル会場は、マルケス・デ・サプカイア通りのサンボードロモ会場で行われます。
この会場は、全長650mの一本道の両側に、9万人を収容する観客席が設けられている作りです。
驚きなのは、この会場が、年に一度のリオのカーニバルに使うためだけに建設されていることです。
ご覧いただいても、ピントは来ないとは思いますが、一応場所をその場所をご案内いたします。
土地勘がないため、その位置関係はあまり分かりませんが、両側に観客席がある650メートルの会場のスケールの大きさがよく分かりました。本当にすごいですね。
カーニバルの行き方
リオまでの道
日本からリオデジャネイロへのアクセスについては、直行便はなく、短くとも28時間という長旅になります。
便数は多く、ルートは、アメリカ経由のルートと、ヨーロッパ経由のルートがあります。
アメリカ経由は、「アメリカン航空」「ユナイテッド航空」「JAL」と「ANA」があり、ヨーロッパ経由は「ITAエアウェイズ」「エールフランス航空」などです。
いずれの航空会社のルートでも、それぞれ経由地が異なることから、移動の所要時間は28時間から35時間になります。
入国後、お宿までの行程は、ご利用の旅行代理店でお尋ねください。
観戦席によって変わる最寄駅
ホテルから、サンボードロモ会場へ向かう最寄り駅は、観戦チケットの座席番号によって、利用する駅が異なるので注意してください。
ちなみに、観戦席チケットに書かれているセクター1,3,5,7,9,11,13という奇数の座席は、セントラル駅を利用し、セクター2,4,6,8,10,14と書かれている偶数側の座席は、プラザ オンジ駅が最寄り駅となるという、スケールの大きなお話です。
観戦チケット入手方法
最も安心、旅行代理店での手配
これが一番確実で簡単な方法ですが、手数料など高値になってしまいます。安心をお金で買いましょう。
現地の土地勘があれば、インターネットでの予約がお得
インターネットでいくつかのサイトから事前に好きな観戦席を予約することが可能です。
ネット決済をした後は、メールで添付されてくる引換券を、現地の専用デスクに行って、観戦チケットを受け取る方法で、高額の手数料を支払う必要がなくなります。
ただし、ご自身で現地の専用デスクに行く必要があるので、現地で土地勘のある方にお勧めの方法ですね。
会場のチケット売り場で購入する
観戦チケットを、正規料金で購入したい方にお勧めなのは、会場のチケット売り場で直接購入する方法です。
この方法の唯一のデメリットは、現地到着後にチケット購入しに行ったとき、チケットが残っていなければ買えないという悲劇が待ち受けている可能性があることです。
現地に知り合いがいれば、事前にお願いするといいですね。
その他(ダフ屋)
その他の方法として、会場付近に出没するダフ屋から値段交渉して観戦チケットを購入する方法もあるようです。
ねらい目は、前日分だったり、当日分のカーニバル開始時間後になると、25日のクリスマスケーキよろしく観戦チケットの値段も段々下がっていくようなので、スリルを味わいたい方は、ダフ屋との触れ合いを楽しむのも良いかもしれませんね。
カーニバルの座席の種類
座席の種類はVIPスイート席、1階指定席、2階指定席、2階自由席の4種類です。
セクター1と2は、音楽好きの方にお勧め
セクター1と2のエリアは、入場口付近の座席です。
入場前から楽器隊の音が聞こえたりと、音楽好きの方にお勧めのエリアです。
セクター6〜9は、本気モードの踊りが見れる
審査員のいる真ん中辺りの座席になります。
なので、出場ダンサー達が、一番本気モードでサンバを踊るエリアなので、本気サンバをご覧になられたい方にお勧めのエリアです。
サンバダンサー中島洋二プロフィール
中島洋二の基本情報
名前 | 中島洋二(なかじまようじ) |
職業 | サンバダンサー |
生年月日 | 1972年8月生まれ |
年齢 | 52歳 |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
最終学歴 | 武蔵野美術大学大学院空間演出デザイン科 卒業 |
配偶者の有無 | 独身 |
中島洋二のプロフィール
大学のサークル活動でサンバと触れ合う
中島洋二さんは、武蔵野美術大学在学中に、ラテン音楽研究会のサークル活動に入りました。
浅草サンバカーニバルには、サークル活動の一環として、学生連合チームとして出場されています。
本場の踊りでサンバの虜
中島さんが、サンバの虜になったのは、1995年の春休みに、ブラジルリオのカーニバルを現地で初めて体験した時のことです。
そして、1997年には、リオのカーニバルに初出場し、翌年の1998年には、サンバチームの顔ともいえる「旗持ちのダンサー」にブラジル人でない日本人が抜擢されたことで、当時のリオで大きな話題となりました。
その後も中島さんは、毎年リオのカーニバルに出場し続けており、アレゴリアと呼ばれる山車(だし)の上に乗ったり、チームを先導する15人に任命されたり、群舞をリードするソロパートの役を演じたりと、日本人でありながらも、重要なポジションをリオのカーニバルで任され、2025年の今年のカーニバルで28年連続の記録を打ち立てられました。
衣装は自前で制作
ブラジルのカーニバルは、ダンスの技術だけではなくて、衣装や本人の身体もすべてトータルでプロデュースができていないと生き残っていけないというシビアな世界のようで、美大出身の中島さんは、衣装のデザインや製作もご自身で行います。
中島さんの衣装を彩る羽は、一本1500円するそうで、それをふんだんに用いる衣装は、自作とはいえ材料費だけでも一着10万円以上はするもので、それまで数百万円を衣装のために投資されています。
マスコミ出演も多数
中島さんは、各種メディアでも取り上げられています。
2019年7月のTBSの「マツコの知らない世界SP」に出演し、2022年の年末ジャンボ宝くじCMにも出演されました。CMの中で、赤い衣装を着てサンバを踊って目立っていたのが、中島さんです。(笑)
そして、今回、2025年3月16日には、「情熱大陸」にも出演されます。この番組では、中島さんの28年にわたるリオのカーニバル出場の軌跡が紹介されます。
まとめ
今回分かったことは、
- リオのカーニバルはの歴史の起源は、当時植民地支配をしていたポルトガルから、カトリック教徒の風習であるカーニバル(謝肉祭)の文化が持ち込まれたことに始まる。
- カーニバル(謝肉祭)は、元々四旬節の前に行われる乱痴気騒ぎであったが、時代とともにその趣旨が変遷し、宗教的な意義がなくなり、サンバのコンテストを意味するようになった。
- リオのカーニバルは、今年は既に終わっていて、来年の開催日は、2月13日 〜 2月18日に開催される
- 日本からリオへは、アメリカ経由とヨーロッパ経由の2航空路があり、移動時間は28時間から35時間、直行便はない。
- リオのカーニバル会場は、専用の会場で直線650メートルの通路の両脇に、9万人を収容する観客席がつくられている。
- 会場へのアクセスは、電車ですが、会場の大きさのゆえに、席の位置により利用する最寄り駅が違ってくるスケールの大きさがある。
- 中島洋二さんは、プロのサンバダンサーで、外国人で初めて旗持ちのダンサーとなった現地でも話題となったダンサーであり、1997年の初出場以来、今年で28回連続の出場記録を持っている。
等が分かりました。
今回、リオのカーニバルと、サンバダンサーの中島洋二さんについて調べて、お金と時間さえあれば、是非とも本場のリオへ行って、世界最大規模のカーニバルを生で見てみたいと思いました。
中島さんが1995年の春休みに、初めてリオのカーニバルを見てその魅力に取りつかれたように、私も現地に行って、その魅力に取りつかれたいと感じました。
あまり、日本の風土には馴染まないイメージのサンバのカーニバルですが、中島さんの今後のご活躍をお祈りしたいと思います。
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