こんにちは、ビタミンです。
今回放送される~プロフェッショナル・仕事の流儀~では、世界4大バレエの1つパリ国立オペラ座バレエ団で日本人として初めてエトワールに任命されたオペラ座バレエ団のオニール八菜さんが登場します。
エトワールとは、オペラ座バレエ団の階級の一番上の頂点でに君臨することです。
今回は、オニール八菜さんの世界を魅了する華麗な舞も気になりますが、やはり気になるのは、彼女の年収ですよね。世界トップのバレエダンサーの年収って、いったいどのくらいになるのでしょうか、興味がありますよね。(笑)
という事で、今回は、パリ国立オペラ座バレエ団の階級と、オニール八菜さんの年収、そして彼女が紹介される番組情報について調べてみました。
それでは、早速みていきましょう。
パリ国立オペラ座バレエ団の階級
パリ国立オペラ座バレエ団とは
パリ国立オペラ座バレエ団は、世界最古の国立バレエ団として知られています。
このオペラ座バレエ団を含めた、イギリス・ロンドンのロイヤル・バレエ団と、ロシア・モスクワのボリショイ・バレエと、同じくロシアのサンクトペテルブルクのマリインスキー・バレエの4つが世界4大バレエ団と呼ばれています。
パリ・オペラ座バレエの起源は、太陽王と称されたルイ14世のダンス好きに始まり、歌劇場のオペラ座は、1669年にオペラ・アカデミーとして創設されて、その時からオペラ座バレエ団は、パリ・オペラ座を構成する重要な要素になっています。

フランス革命で処刑されたのはルイ16世ですね。ルイ14世の孫がルイ15世で、ルイ15世の甥っ子がルイ16世となります。(ちょっと、歴史のお勉強…。)
ルイ14世は、フランス史上最長の72年間在位し、中世以後の国家元首として最長の在位期間を持つ人物としてギネス世界記録に認定されました。
また、ルイ14世は、メヌエットを宮廷舞踊に取り入れて、メヌエットを最初に踊った時に太陽神アポロンに変装して踊ったことから、「太陽王」という諢名がついたとの逸話も残しています。
オペラ座(ガルニエ宮)は、パリの中心にあります。
オペラ座バレー団の階級
パリ・オペラ座バレエ団のバレエダンサーには、5つの階級の一つが与えられます。
この階級は、下から順にカドリーユ(quadrille)、2番目がコリフェ(coryphée)、3番目がスジェ(sujet)、4番目がプルミエ・ダンス―ル(premier danseur)で、一番上の最高位がフランス語で星を意味するエトワール(Danseur Étoile)となります。
一番下のカドリーユは、正式団員に認められたことを示す階級でもありますが、一部にシーズン契約を結んだ非正式の団員にも与えられる回収です。バレエダンサーの方がカドリーユになるには、毎年11月に行われる昇進試験に合格する必要があります。
また、この試験を受けるための資格は、原則としてオペラ座バレエ学校に入学して最後の2学年を修了することが必要となります。とはいえ、実際にバレエ団に入団できるのはバレエ学校の卒業生のうち5%から20%程度と狭い門であり、また、この門を通過できても初めは正式団員ではなく、研修者という身分しかなくカドリーユになれる訳ではありません。
また、カドリーユになった後も、上の階級に昇進できるかどうかは、翌年の昇進試験に合格する必要があります。
ただし、最高位のエトワールの階級になるには、昇進試験を受けるのではなくて、バレエ団から任命される方法でしか昇進することができません。ですから、エトワールになるためには、プルミエ・ダンス―ルとして、人並外れた卓越性と美点を持っていることを日頃から示しアピールし続けていると、ある日突然、エトワールに任命されるという、サプライズ的な方法で昇進します。

この階級の呼び名は、オペラ座独特のもので、他のバレー団での階級の呼び方は、下から順に
・アプレンティス (オペラ座の研修生に相当)
から、正式団員の一番下の階級で、一般的にコール・ド・バレエと呼ばれる群舞を踊る階級の
・アーティスト(オペラ座のカドリーユに相当)
になり、次に脇役の中でも重要な役や群舞の中でも重要なパートを踊る階級の
・ファースト・アーティスト(オペラ座のコリフェに相当)
になり、準主役級や名前のついた役柄を踊る階級の
・ソリスト(オペラ座のスジェに相当)
になり、プリンシパルに次ぐ階級で、準主役や時には主役を踊る階級の
・ファースト・ソリスト(オペラ座のプルミエ・ダンス―ルに相当)
になり、最後に最高位のバレエダンサーで主に主役を踊る階級の
・プリンシパル(オペラ座のエトワールに相当)
になります。
オニール八菜さんの年収
オニール八菜さんプロフィール
オニール八菜さんは、1993年1月8日、東京都世田谷区生まれで、ニュージランド人のお父様と日本人のお母様のあいだに生まれました。
1996年、八菜さんが3歳の時に、日本舞踊の名手でバレエ愛好家だったお母様の影響で東京・世田谷の岸辺バレエスタジオでバレエを始められました。
2001年、八菜さんが8歳の時に、日本で伊勢丹ラグビー部に所属していた元ラグビー選手のお父様の現役引退に伴い、日本を離れお父様の故郷のニュージーランドに移住されました。

八菜さんのお父様は、ラグビーの本場のニュージーランドから日本のチームに移籍した最初の外国人ラガーマンとして活躍されました。
その娘の八菜さんが、オペラ座バレイ団で日本人で最初のエトワールになったことは、この親子には、フロンティアスピリッツのDNAが備わっているのでしょう。
ニュージーランドに移住後も、彼女はバレエを続けていて、年末年始の合計6週間ほどを東京で過ごし、日本の学校とバレエ教室に通う日本とニュージーランドを往復する生活を楽しんでいたました。
また、日本滞在中に、日本のバレエコンクールにも出場していて、2006年の全日本バレエコンクールジュニア部門では入賞もしていますが、1位になることはありませんでした。
そんな彼女ですが、2008年、八菜さんが15歳の時に、メルボルンにあるオーストラリアバレエ学校に入学した後は、その年に開催されたNBAバレエコンクール中学生女子の部で1位になりました。
そして、翌年行われたローザンヌ国際バレエコンクール でも1位になり、さらに2010年に行われたYouth America Grand Prix ニューヨークファイナル でも1位になる快進撃をみせ、2011年に、所属していたオーストラリアバレエ学校を首席で卒業しました。

八菜さんは、小学生の頃は小柄で身長が低く、コンクールに出場しても、当初は4位や5位の成績が続きましたが、中学生になると背が高くなり、20代になると身長が172センチメートルまで伸びました。
彼女の場合は、身長が伸びていくにつれて、コンクールでの成績もよくなっていったといわれていますが、バレエの世界では、身長の要素も大切なポイントのようですね。
こうしてオーストラリアバレエ学校を首席で卒業した八菜さんは、この年、パリ国立オペラ座バレエ団と正式団員ではないカドリーユとして、バレエ団とシーズン契約を結び、その2年後の2013年に、やっとパリ・オペラ座の正団員のカドリーユになることが出来ました。

コンクールで、圧倒的な実績のある八菜さんですら、オペラ座の正式団員になるの2年も必要だったのですね。
日本の大相撲では、入門前の実績により「幕下付け出し」とか、飛び級での採用があるのですが、オペラ座バレエ団には、そのような制度はないのですね。本当に、厳しい世界のようです。
このように、正式団員への道のりは厳しいものでしたが、本来実力のある八菜さんは、その後毎年11月に開催される昇進審査に次々と合格してその階級を上げいき、正団員のカドリーユになった翌年
- 2014年に、上から4番目のコリフェに昇進
- 2015年に、上から3番目のスジェに昇進
- 2016年に、上から2番目のプルミエール・ダンスーズに昇進
して、世界のトップダンサーの仲間入りを果たし、このまま一気に一番上の階級のエトワールになるのかと思われましたが、現実は厳しいものでした。
最高位の階級となるエトワールに任命されるには、それまでのように昇級試験がある訳でもなく、それぞれの成熟度が認められると、ある日突然、バレエ団から任命されるシステムになっていて、八菜さんの場合は、7年間プルミエール・ダンスーズの階級のダンサーとして活躍することになりました。
そして、2023年3月2日に、待望のその日がやって来ました。八菜さんは、オペラ座での出演後に、共演者のマルク・モローさんととともにエトワールに任命されました。

オペラ座バレエ団では、その大半の団員がフランス出身者で占められています。
最近までフランス人以外の外国人ダンサーを最高位の階級エトワールに任命していませんでしたが、2012年にアルゼンチン出身のリュドミラ・パリエロさんが、初のフランス人以外のエトワールに任命され、2021年に韓国出身のパク・セウンさんが、そしてその翌々年の2023年に、フランス人以外としては3番目、そして日本人としては初のパリ国立オペラ座バレエ団のエトワールに八菜さんが任命されたのです。
エトワール・オニール八菜さんの年収
エトワール任命まで7年間、八菜さんにも様々な葛藤があったそうです。
八菜さんは、途中で周囲の目を気にして自分のバレエを見失った時期があったが、それを乗り越え再び自分のバレエを取り戻した時に、思いもかけずエトワールの任命を受けたと、その7年間を振り返られています。
そんな、世界トップのバレエダンサーとなった八菜さんは、一体どのくらいの年収なんでしょう。
少し古いデータですが、「2013年のパリ・オペラ座の年収と平均年齢」として公表された数字は、
平均年齢:25歳
・カドリーユ(=コールド)月給: 2.655ユーロ
・エトワール月給: 約7,000ユーロ
となっています。
このデータに、1999年から2024年まで平均2.20%で推移しているフランスの賃金上昇率を計算すると、現在のエトワールの月給は約9000ユーロになります。
今日(2月13日)現在のユーロの為替相場は、1ユーロ160.43 円なので、これを日本円に換算すると、現在のエトワールの月給は約145万円になります。
また、オペラ座のエトワールには、月給に加えて、海外ゲスト公演を行った場合は、別途ボーナスも支給されることから、その方の年齢や海外ゲスト公演等の数にもよりますが、その年収は月給分のみで1740万円となり、これに海外ゲスト公演のボーナス等を加えると、1900万円前後の年収になりそうです。

エトワールの月給は145万円で、年収は2000万円弱になるといっても、社会保障の手厚いフランスでの手取りは、支給される給料から税金が約50%引かれるので、月給の手取り金額は73万円位になるようです。
ということで、エトワールになった現在32歳のオニール八菜さんの年収は、1900万円位になります。
オペラ座バレー団退職制度と年金
いくら社会保障のある国とはいえ、月給から税金が50%も引かれるとは驚きですね。
ただし、日本の老後2000万円問題のように、老後は年金だけで食べていけない…、という不安はなく、パリ国立オペラ座バレエ団は、その名の通り、国立の組織であり、損団員のオニール八菜さんは国家公務員の身分を得て、十分な公的老齢年金が支給されることになっています。
ただし、このバレエ団のバレエダンサーには42歳になると退職制度により職を失うために、支給開始となる65歳までの間は公的老齢年金に支給は受けられません。

フランスの公的老齢年金は、以前は60歳からの支給でしたが、その後段階的に支給開始年齢が上がってきて、現在は日本と同じ65歳になりましたが、それに伴い、フランス各地でストライキが発生するなど、大きな社会問題となり、一時期はオペラ座でもストライキで公演が出来ず、その間で16億円の減収があったと報じられました。
プロフェッショナル・仕事の流儀番組情報
はい、Xの番組告知を埋め込みましたので、ご覧ください。
まとめ
今回は、世界4大バレエ団の一つで、世界最古のバレエ団としてしられるパリ国立オペラ座バレエ団の最高位のエトワールに任命された、オニール八菜さんについて調べてみました。
今回分かったことは、
ことが分かりました。
オニール八菜さんは現在32歳なので、退職まであと10年間、世界のトップバレエダンサーとして益々活躍されることを願っています。
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