東京五輪・パリ五輪の日本代表選手だった馬瓜エブリン選手。
パリ五輪後に、1年間の休養宣言をした後、デンソーアイリスに入団し2シーズンを終えた後、今シーズンは、Wリーグの自由契約選手リストに入ったままでした。
こうした中、6月30日馬瓜エブリン選手のインスタグラムで、デンソーアイリスを退団し、引続き現域を継続したい意向であることを発表されました。
今回は、そんな馬瓜エブリン選手がデンソーアイリスから、契約継続のオファーを得られなかった理由について調べてみました。
現在30歳のエブリン選手、まだまだ日本代表として十分活躍できる年齢なので、今後の彼女の動向が気になる方は、最後までご覧ください。
馬瓜エブリン選手がデンソーアイリスを退団
馬瓜エブリン選手の経歴
馬瓜エブリン選手は愛知県出身の30歳(2025年6月2日現在)、14歳でガーナ出身の両親とともに日本国籍を取得しています。
当初はWリーグのトヨタに所属し2021年のチームの初優勝に貢献し、東京五輪では、銀メダルを獲得のメンバーでしたが、2022年7月に、日本代表からの休養を発表しました。
この前代未聞の行動に、日本バスケットボール協会は、代表辞退を認める一方で、所属チームの公式戦には出場させない、制裁的な決定を行いました。
2023年6月から、エブリン選手はWリーグのデンソーアイリスに移籍する形で現役復帰して活躍し、2024年のパリ五輪でも、日本代表選手として活躍する結果を残しました。
そんな、現役バリバリのエブリン選手ですが、なぜか、デンソーアイリスは馬瓜エブリン選手との選手契約を行わず、今年5月5日にWリーグは自由契約選手リストに入れたと発表し、その後の動向が注目されていました。
デンソーアイリスを退団
こうした中、エブリン選手は、インスタグラムを更新して、
- デンソーアイリスを退団することを発表
しました。
Instagramで発表された内容の要旨は、
となっています。
公式な退団の発表は、Wリーグの自由契約選手リストで、退団を理由に登録抹消されてた時点で明らかになりますが、今回の退団情報は、ご自身のInstagramで発表されてたので、間違いないでしょう。

退団・移籍・引退に伴う、「自由契約選手リスト」の概要や「選手同意書」の種類については、こちらの記事で分かり易く紹介していますので、ご確認ください。
デンソーアイリスが契約を行わなかった理由
現時点で、デンソーアイリスが、エブリン選手との契約を行わなかった理由について、正式に発表したとの情報はありません。
ただ、エブリン選手は、チームから「構想外」と告げられたことと、「モチベーションがない」と告げられたことを語っています。
Instagramでエブリン選手は、「モチベーションがなかったらここまでできない…」と反論していることから、エブリン選手の主観では、いまだバスケットボール選手としてのモチベーションは高く保っていると確信しているようです。
にもかかわらず、チームが「モチベーションがない」とエブリン選手を評価している現状から、今回 デンソーアイリスが契約を行わなかった理由は明白で、
- 需要と供給のミスマッチ
ですね。
デンソーアイリスは、女子バスケの強豪ですが、チーム力強化のために世代交代による若返りを図っているといわれています。
そんな中、30歳になったエブリン選手は、今後のチームを率いていくキャプテン的な存在として、プレー以外にもチームの精神的支柱としての期待が持たれるのは当然の状況です。
ところが、これまでのエブリン選手の言動は、バスケットボールの選手としては一流であっても、チームマネージメントの視点からは、チームのバランスを崩すスタンドプレー的な面が認められてきました。
ということで、世代交代を図っていくデンソーアイリスにとって、(チームから見て)気まぐれなスター選手に、今後のチームの将来を託す決断をするのは極めてリスクが大きく、困難と判断してしまったのは、残念なことではありますが、ある意味当然の決断と言えるでしょう。
要するに、両者間に見解の相違があったという事で、お互いに悲しい結果となってしまいました。
馬瓜エブリン選手今後の動向
今回、デンソーアイリスを退団したエブリン選手ですが、まだまだ一流の女子バスケット選手である事実を疑う人はいません。
事実、エブリン選手も、
- 場所が変わっても、頑張ります。
と、現役続行の意思を明確に示しており、エブリン選手の今後は、
- Wリーグの他のチームへ入団する
- 国外のバスケットリーグに入団する
- 独自のバスケットリーグを創設する
のいずれかとなります。
ただ、エブリン選手のこれまでの実績から、通常、デンソーアイリスを退団する結論を出される前に、Wリーグの他チームからのオファーがなされないことは考えにくく、通常は、退団発表ではなく、移籍発表があってよさそうなものですね。
今の所、Wリーグの他のチームからの誘いがないがために、今回、エブリン選手は「頭が真白になった」という表現をされたのでしょう。
ということで、今後、エブリン選手は、Wリーグの他チームへの入団を考えるのか、アメリカのWNBC等を目指すか、大相撲の白鵬さんのように、スポンサーを得て独自リーグを作るのか、いずれにしても、エブリン選手のバスケットボールの実力ではなくて、その人望がためされる厳しい今後が待ち受けているようですね。
まとめ
今年の5月1日までに、所属するデンソーアイリスに選手同意書を提出せず、自由契約選手となっていたエブリン選手が、この6月30日に、退団届を提出したことが明らかとなりました。
選手同意書とは、選手が自身の所属チームとの間で結ぶ契約書の一種で、その内容は、契約条件や、移籍、退団など具体的内容について、選手が承諾した内容を明記します。
具体的には、選手がチームに残留する時の「契約書」、選手が別のチームに移籍する時の「移籍届」、選手が、チームを退団する時の「退団届」の3種類です。
今回、エブリン選手は、退団届を提出されたので、当面Wリーグに出場する機会は失われたことになります。
事実上、現役引退と同じ状態ですが、まだまたエブリン選手は、現役続行のモチベーションを保っているので、今後は、新たにWリーグのチームに入団するのか、海外を含めてWリーグ以外の場所で現役を続けるのか、またその可能性は殆ど無いにしろ、独自リーグを創設していく以外に道は残されていない厳しい状況となりました。
これまで、そのバスケットの実力を評価されつつも、ユニークな言動で物議をかもし続けてきたエブリン選手、これからの巻き返しが期待されるところです。
エブリン選手自身が、Instagramで語っている通り、場所(所属チーム?)が場所が変わっても、頑張って杭を出し続けていただきたいものです。
また、陽気な彼女のプレーを拝見できる日を楽しみにしていましょう。
最後に、繰り返しになりますが、退団・移籍・引退に伴う、「自由契約選手リスト」の概要や「選手同意書」の種類については、こちらの記事で分かり易く紹介していますので、ご確認ください。
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